講演会(ご案内・ご報告)

第2回講演会

プログラム1
『丸山ワクチン使用長期生存例・進行胃がん10年以上生存126例』
-2004〜2005年のカルテから-
日本医科大学ワクチン療法研究施設:岩城 弘子先生


日本医科大学ワクチン療法研究施設 岩城 弘子先生 報告の前にひとことご挨拶申し上げます。
今日の講演会は、帯津先生と遠藤先生お二人の予定でした。ところが表題の報告をある医学雑誌に載せてもらおうとまとめていたので、 前座を勤めさせていただくことになりました。私は両先生と違いまったく無名の医師で恥かしいのですが、 50数年前の学生時代は結核全盛期で親友をこの病気で失いましたので、その頃話題のバクテリオファージで結核菌をやっつけたいと細菌学教室に入る予定にしていました。しかし、まだ戦後の貧乏な時代で地域医療の要請をうけ、医療生協の前身の診療所で井戸端会議をしながら主婦的医療を行っていました。
その頃中心になって協力してくださった医師の名はご存じの方もいらっしゃるかと思います。一昨年まで全国保険医団体連絡協議会、略して保団連の会長をしておられた室生昇先生です。百歳長寿のテレビでおなじみだった、きんさんぎんさんの主治医と言ったほうがわりやすいかもしれません。私のいた診療所は名古屋の南端の無医地区で、 はじめの頃は脳卒中が中心で予防に力を注ぎましたが、その後の診療統計でがんの多発地区であることがはっきりし、とくに若いがん患者さんを看取るのが辛くてなりませんでした。
そこで、ある民間のがん研究所でがんの予防を研究したいと1970年、東京に出てきました。ところが最近大問題となったようなデーター改ざんが行なわれていることがわかり、 説明を求めると即追放になってしまいました。3年の予定が4ヶ月で終った苦い経験です。今から思えばあのとき丸山先生のところへ来ていたらと残念に思います。その後は東京で臨床にあたるなか、がん患者さんから丸山ワクチンの治療を求められるようになり、それが機縁で初めて丸山先生にお目にかかり、今日に至っております。では本題に入ります。



1.部位別にみた悪性新生物死亡数の推移

図1は平成17年国民衛生の動向に載ったものです。平成15年の悪性新生物いわゆるがんの総死亡数はほぼ31万人で死因のトップです。日本では今なお全国的ながん登録ができていませんので、死亡診断書を基にした死亡数しかわかりませんが、 図1のように、1970年(昭和45年))は胃がんが男女ともまだダントツの一位です。しかし、平成5年ごろ男性では肺がんに抜かれ、 平成15年には女性でも大腸がんに抜かれています。この推移の要因は遠藤先生のお話でうかがえると思います。

図1:性・部位別にみた悪性新生物 死亡数割合の推移



2.進行胃がん126例の丸山ワクチン使用年数

2004年と2005年の2ヵ年に丸山ワクチンを受け取られた患者さんのうち、10年以上使用されていて病理組織がはっきりしている、III期、IV期の方は126例でした。この方たちがどのくらいの期間使用されているかをみたのがこの図2です。最長は、1971年から35年近く続けられている方で、お手許の非治癒切除一覧表(表1)のトップの43歳の女性で、某国立大学で手術され、余命半年といわれた方です。現在の体重は54kg、日常生活状況を表すPSも0と良好です。この方は私と同じ年齢です。余命半年と言われながら丸山ワクチン単独でその70倍も延命され、 私より体重も多くお元気です。受診番号は800番台と極く初期の方です。さて、5年毎にみますと、20年から24年までの5年間が最も多くて40例でした。これは1981年の薬事審議会の不承認時期に一致し、マスコミの影響もあったと考えられます。

図2:SSMの使用年数(最長35年)


表1:非治癒切除群の一覧

No.
年齢
医療
機関
手術年月 ステ
ージ
組織
転移 化学療法 SSM 体重 PS
リンパ 臓器 併用 開始
〜終了
1女 43大学70.7IVあり腹膜MMCなし71.2
〜05.2
47
〜54
0
2男 38大学72.9IVありなしなし74.3
〜05.12
59
〜60
0
3女 52県癌セ75.7
全摘脾膵切
IV腺・低ありなしなし76.1
〜05.9
43
〜40
0
4女 67大学75.9
亜全摘6cm
IVあり腹膜MMCなし76.2
〜05.10
37
〜38
3
5女 67私立78.10
吻合S3
IVN3肝・
腹膜
MMC
5FU
なし78.12
〜05.12
40
〜42
1
6女 51大学78.9
全摘BorrIV
IIIありなしなし79.1
〜04.6
32
〜35
1
7男 58大学78.2
BorrIII
IVあり腹膜5FUFT 3y79.2
〜04.5
42
〜39
0
8女 39大学79.2III印環なし79.2
〜05.10
0
9男 50公立80.8IVあり5FUなし80.2
〜05.11
0
10男 72私立81.11
膵胆のう
IVありなし82.2
〜04.3
2
11女 56私立81.11IIIなしなし82.2
〜04.5
52
〜49
2
12男 40私立82.9
全摘スキルス
IV印環ありなし82.9
〜05.11
60
〜55
1
13男 68私立82.10IIIありなしなし82.11
〜05.7
0
14女 34国立83.11
胃穿孔
IV腺・低5FU83.12
〜05.9
36
〜36
0
15男 69大学86.6
全摘脾膵切
IIIありなしありなし86.10
〜05.7
2
16男 56生協87.5
S3
IVN3FT 3y87.7
〜05.9
55
0
17女 68都立87.1III5FUなし87.10
〜5.12
52
〜53
0
18男 64国立87.8IIIあり5FUなし88.1
〜05.6
47〜460
19女 58済生会89.3IV腺・低ありなしFTFT 6y89.6
〜04.9
52〜44
20女 71国立90.12IVあり不明5FU5FU91.11
〜5.11
41〜400
21男 38県立91.2
全摘
III92.1
〜05.12
62
〜66
0
22女 68公立92.10IIIあり不明MMC
5FU
FT92.11
〜05.12
54
〜45
0
23男 43私立92.9
スキルス
III腺・低あり
3/38
不明MMC
5FU
92.11
〜05.1
56
〜55
0
24男 58総合92.11
穿孔脾膵摘S2
IVNx5FU5FU92.12
〜05.1
46
〜48
0
25女 54日赤92.11III印環ありありなし93.2
〜05.12
49
〜54
0
26女 34生協93.1
全摘脾膵切
III腺・低なしなしなしなし93.8
〜05.12
35
〜40
1
27男 66日赤93.10
BorrIV
III腺・低なしなしなしなし93.11
〜05.12
47
〜47
0
28男 69日赤93.11
全摘
III腺・低ありなし5FU
MTX
TF
5y
94.4
〜05.12
50
〜40
1
29男 29県立93.7
全摘7-8cm
IVN4なし5FU
CDDP
FT
5y
94.4
〜05.12
52
〜60
2
30女 70準公立89.11
BorrIV
III硬癌不明不明なしなし94.9
〜05.12
48
〜49
0
31男 66市立94.11
亜全摘T3
IVN3不明5FU
MMC
FT95.1
〜05.10
65
〜60
0
32女 75市立95.8
T3S2BorrIII
IIIb腺・低ありなし5FU
MMC
5FU
3y
95.9
〜05.11
65
〜50
3

* 組織の「腺・低」は低分化型の腺癌


表2:治癒切除後再発群の一覧

No.
年齢
医療
機関
手術年月 ステ
ージ
組織
転移 化学療法 SSM 体重 PS
リンパ 臓器 併用 開始
〜終了
1女 55厚生連75.9IIIあり5FUなし77.4
〜05.11
43
〜36
2
2女 58市立80.6IVあり肝 H3FTなし81.8
〜05.11
43
〜37
0
3男 47国立81.9
亜全摘
IVN45FU
MMC
なし82.1
〜05.11
57
〜54
0
4男 82私立62.12IVありなしなし82.2
〜04.3
52
〜52
2
5女 46大学81.1IV印環あり腹膜FTなし82.7
〜05.6
51
〜46
6男 5781.12IVあり肺多発なし82.12
〜05.11
46
〜42
7男 54大学83.1再
腸1.9m
IVあり腹膜・腸5FU83.1
〜05.11
50
〜58
0
8男 57市立83.2IVあり皮膚5FU83.6
〜05.10
73〜0
9男 65大学78.5
(83.1再)
IVあり回腸・
食道
5FU
MMC
なし83.6
〜04.6
53
〜42
2
10女 52市立81.11
全摘
IVあり肝 H35FU
MMC
84.2
〜05.10
41
〜42
0
11女 21大学86.5IV印環あり肝・腹膜FT86.7
〜05.1
12男 67市立83.5IV印環あり不明ありなし87.2
〜05.8
50
〜49
1
13女 50県立87.4IVありMMC88.9
〜05.8
37〜0
14男 55厚生連88.12III腺・低ありなし5FU89.7
〜04.8
51
〜53
0
15女 53大学91.9再IV印環なしなし5FU91.9
〜05.11
16女 67大学92.1
再脾膵切除
IVありCDDP92.1
〜05.12
46
〜38
0
17女 62公立91治切
92.9全摘
III印環なしなしありなし92.10
〜05.11
40
〜42
0
18男 60私立91.3治切
93.6再
III腺・低あり不明なしなし93.6
〜05.10
63
〜64
0
19女 51大学93.3
膵脾摘
III印環ありなし5FU
MMC
なし94.7
〜05.12
45
〜49
0
20男 58企業立93.6
亜全摘
IVありADM
CDDP
FT94.9
〜05.10
〜470
21女 52日赤93.1IIIありなしFTFT 2y95.4
〜05.12
57
〜57
0

* 組織の「腺・低」は低分化型の腺癌



3.手術別

126例のうち、治癒切除が69例(55%)でした。これをAとし、その他の治癒し難い、非治癒切除32例(表1)、術後再発21例(表2)、 試験開腹3例、非切除1例の合計57例(45%)をBとして背景因子の比較を行いました。

図3:手術別



4.丸山ワクチン開始時のステージ

III期90例、IV期36例ですが、A(治癒切除群)では69例中1例を除き全てIII期でした。一方、B(非治癒切除群57例)ではIV期が6割強でした。 年齢では50歳以上が75%、男女比はほぼ1対1でしたが、30代と70代では女性が男性の3倍でした。

ステージ III IV
A群68(99%)1(1%)69(100%)
B群22(39%)35(61%)57(100%)
90(71%)36(29%)126(100%)

I II 不明
564411111

図4:SSM開始時のステージ



5.診断医療機関

国公立病院が突出していて他の大学、準公立、私立の2倍でした。地域は沖縄を除く全国に分布していました。一病院での診断件数は3件が最大で、日本医大本院のみでした。

図5:診断医療機関



6.病理組織

腺癌が103例、81%ですが、そのうち低分化腺癌が21.4%あり、印環細胞癌の13.5%と合わせると34.9%が悪性度の高いものでした。 その他にも低分化癌が4例ありましたので、合計すると約38%が悪性度の高い癌でした。 その男女比は1対1.8で女性に悪性度の高い型が多い結果でしたが、長期生存者は女性に多いのは、或いは女性が男性より治りやすいということの表れかもしれません。

  例数 %
腺癌(低除)7660.3
低分化腺癌2721.4
印環細胞癌1713.5
扁平上皮癌21.6
単純癌10.8
硬癌10.8
粘液癌10.8
分類不明10.8
126100.0

図6:病理組織分類



7.リンパ節転移

A・Bともにほぼ80%に認められています。

表3:リンパ節転移

  A % B %
あり5478.34680.7
なし1014.547.0
不明、他57.2712.3
69100.057100.0


8.他臓器転移

治癒切除Aでは一例もなく、Bでは25例(44%)に認められました。重複例もありますが、肝臓11、腹膜7、腸4、膵臓3の順でした。

表4:他臓器転移

  A % B %
あり00.02543.9
なし4971.01526.3
不明、他2029.01729.8
69100.057100.0


9.化学療法の使用状況

円グラフの左が丸山ワクチン使用前、右が使用開始後です。ご覧のように使用前では71%に化学療法が行われていましたが、 丸山ワクチン開始後は31%と40%も減っていました。 丸山ワクチン単独使用は53%と半数を越えています。Bだけでみると単独使用は58%でした。丸山ワクチンの延命効果を証明する結果と考えられます。

図8:SSMと化学療法の使用状況の比較



10.診断から丸山ワクチン使用開始までの期間

治癒切除と非治癒切除ともに、診断確定後3ヶ月以内に丸山ワクチンを開始された方が60%前後で、これを含め半年以内に開始された方がほぼ75%でした。 試験開腹と非手術は4例全て3ヶ月以内でした。診断確定後早期の使用が多いのが特徴的でした。

期間 A B
治癒切除 非治癒切除 試験開腹他 術後再発
例数 % 例数 % 例数 % 例数 %
0-3ヶ月 42 60.8 18 56.3 4 100.0 6 28.6
4-6ヶ月 12 14.5 7 21.9 0 2 9.5
7-12ヶ月 6 8.7 5 15.6 0 0
1年以上 9 13 2 6.2 0 13 61.9
69 100.0 32 100.0 4 100.0 21 100.0

図9:SSM開始までの期間(手術別)



11.体重の増減

体重の記載があったのは94例で、そのうち増加または増減なしは52%で半数以上ありました。高齢者が多く自然現象としての体重減少を考慮すると、なかなかいい傾向だと思われます。

表5:体重増減(94例)

  A % B % %
増加1122.41840.02930.8
±01632.748.92021.3
減少2244.92351.14547.9
49100.045100.094100.0


12.現在のPS(Performance Status)

これは日常の生活状態を示す数値です。ほぼ制限なく活動できるのが0〜1、寝たきりの状態が4です。今回は126例中113例90%に記載がありました。 そのうちPSが0〜1は86%でこれだけの人が現在元気であることは私にとっても驚きでした。

表6:現在のPS(113例)

PS 例数 %  
07465.5
12320.4
2119.7
343.5(高齢)
410.9(肺癌04年)
113100.0

報告内容は以上ですが、少し私の考えをお話させていただきます。


1)丸山ワクチンのあゆみ

丸山ワクチンは、ご存じのように25年前、当時の著名ながん専門医の意向が大きく影響したと騒がれましたが、厚生省は医薬品として承認せず、 極めて変則的な有償治験薬のままで現在に至っています。しかし、もしこのような公権力に立ち向かう『患者家族の会』の結束がなかったら、 その存続さえ危うかったことは関係者の誰もが知っているところです。四面楚歌の中でよくここまで生きぬいてきたと思います。こんな民主的な薬を私はほかに知りません。おかげで昨年末現在の丸山ワクチン使用登録数は、国内だけで、37万1733人になっています。


2)丸山ワクチンの不思議

よく聞く話ですが、医師から「そろそろ止めてもいいのでは…」と言われても患者さんがやめたくないというケースが多いのです。また、今回の報告中のB、非治癒切除、術後再発、試験開腹、非手術の合計57例にみられるように、 治らない筈の方の約6割が丸山ワクチン単独で何十年も元気でいらっしゃる。いったいどうしたというのでしょう。25年前、尊敬する先輩の平井敏之先生が、腫瘍が小さくなっても死んだら意味がないと警告され、 進行期がん治療では「腫瘍との平和共存、即ち、がんががんとしての特性をこれ以上発現しないような安定かつ永続的な状態」を『臨床的脱がん状態』と名付けられ、 これを治療目標の一つに据えることも次善の策として有用であろうと提案されていますが、私もがん治療の効果判定には、 腫瘍の縮小よりも生存期間の延長を主軸にするのが適切だと思います。
丸山先生の創られたこのワクチンには、副作用がなく、注射開始後早期に食欲がでてきた、痛みが軽くなった、風邪をひかなくなった、他の抗がん剤の副作用が軽くなり, 髪の毛も抜けない。変わったところでは10年来の花粉症が治った、ぜんそく、アトピーが軽くなった、などなど。こんなユニークな薬はいままで経験したことがありません。なにか体調を整える作用を持っていることは確実です。それが何であるか確かめたいと遠藤先生にご相談しているところです。私はこれまでの経験から、丸山ワクチンはがんの基本薬剤の一つであると確信しています。
余談になって恐縮ですが、私がワクチン療法研究施設に伺ったのは、丸山先生が80歳ぐらいのご年齢で26年前のことでした。それ以後10年間、週一回、先生のお隣でがん患者さんの相談にあたらせていただきました。印象的だったのは先生の『大丈夫ですよ』とおっしゃるひとことで、 苦悩にみちた患者さんのお顔が瞬時にぱぁーっと明るくなることでした。先生の慈愛に満ちたお顔とともに今でも瞼に焼きついています。丸山ワクチンは「ただの水」とけなされましたが、私はがん患者さん、とくに抗がん剤の副作用に苦しめられた患者さんにとって、灼熱の大地に注がれる慈雨のような、 「いのちの水」なのだと思っています。


3)抗がん剤の副作用

さて、副作用はがん治療につきものだと考えている医師は日本だけではありません。癌と化学療法誌の昨年11月号に載った昭和薬科大学の山崎先生の論文によりますと、 『アメリカで1998年に実施された薬の副作用調査によると、副作用で入院した人は年間約200万人、死亡した人は約10万人、派生した損失費用は7兆円にのぼる。これを日本に当てはめると、その約半数程度の患者数、費用の損失が問題となっているであろう。・・・抗がん剤の領域では非有効率(つまり低効果あるいは無効)は70〜100%と非常に高い。』と警告しておられます。現在、国の総医療費が31兆円、 がんの総死亡数32万人のこの日本で、3兆円余りが薬剤の副作用による損失、5万人がそれによる死亡とは、とても信じられる数字ではありません。
しかし、よく考えて見るとその大半は抗癌剤の副作用によるものではないかと危惧されます。がんは依然として「死に至るやまい」と考えられ、一部の薬剤を除いて、 死亡の原因が本当にがんによるものか、薬の副作用によるものか見定めることがまだ日本では実施されていないのが現状です。がん患者さんは命を落とさないため、我慢せず、かつ遠慮しないで、副作用をしっかり主治医に伝えていただきたいと思います。金沢大学の高橋豊先生も腫瘍の縮小が必ずしも延命に繋がらないと、患者さんに適した低容量の抗がん剤使用「がん休眠療法」を薦めておられます。
しかし、専門の大病院ほど抗がん剤も決められた量以外は認めようとしない傾向があります。こうしたマニュアル医療では若い優秀な医師の頭を鈍らせるのではないかと心配になります。昔の名医の基準は薬の「さじ加減」でした。もっと患者さんの話をよく聞き、 容態を真剣に観察して、患者さんに合わせたオーダーメードのがん治療を目指すよう教育すべきではないでしょうか。


4)今後の展望

しかし、このところ分子標的治療や各種の新治療法が成果を上げているのも事実です。副作用テストも実施され始めています。また、統合医療も患者さん一人一人に最適なメニューを用意する方向に進むものと考えられます。 こうしたなかで丸山ワクチンが再認識されるのではないかという期待も持てるようになりました。 設立総会のときの日本医大・微生物免疫学教授、高橋秀実先生の講演内容は、丸山ワクチンの主成分アラビノマンナン等の結核菌糖脂質が、 今まで未知だった自然免疫システムを活性化して、感染やがんの一次防御に威力を発揮するのではないかというお話でした。 今日ご参加のみなさまもおおいに期待し、関心を持っていただきたく存じます。